たまには技術者っぽく、デブサミ2008に行って来ました。
デブサミは前から興味はあったんですが、参加したのはこれが初めてです。
参加したセッションは2つ。以下、手元のメモをまとめた簡単な感想です。
言語の現在・過去・未来を語る
趣味から生まれてエンタープライズ用途にまで使われるようになった言語Rubyと、次世代のMicrosoftを担う開発言語として作られたC#という、正反対の由来を持つ両言語の開発者の対談。それぞれの開発体制や手法を語るみたいな感じ。
このセッションを選択した理由はまつもとゆきひろ氏を生で見たかったというミーハーな理由なんだけど、MSの言語開発体制について中の人から話を聴ける機会なんて滅多にないので、C#の波村氏のコメントも興味深く聴くことができた。あと、C#のデザイナーはTurbo-C作った人だったことを思い出した。
- 言語の開発には、中心となる「独裁者」が必要。これはRuby, C#共に共通。「オレの言語を汚すな」
- 言語を開発することは、人間の思考をデザインするということ。そこが面白い
- 言語を開発する醍醐味は、今までの言語ではできなかったことが簡単にできるようになるということ
- Rubyから見てC#の羨ましいところ:開発体制がしっかりしているところ、リソースの多さ
- C#から見てRubyの羨ましいところ:オープンソース特有のフレキシブルさ。後方互換性に対する気の仕方とか
ネット・コミュニケーション2.0
ニコ動を在宅勤務で開発したことでその筋では有名な戀塚昭彦氏、最大手携帯サイト・モバゲータウンの中の人である松内良介氏をはじめとして、Webデベロッパー界隈では名が知られた人達が次々とライトニングトークを繰り広げるという、ある意味とても技術コミュニティらしいセッション。
このセッションがあると知って即デブサミ行きを決意したくらい楽しみにしてたセッション。おもしろかった!
- 戀塚昭彦氏(ニコ動):IT業界で在宅勤務をするためには、コミュニケーションツールが充実していること、および頻繁に会社に顔を出して他の開発者と会って会議したりすることが重要。開発者間で共通の認識を持つこと。
- 松内良介氏(DeNA):モバゲー(ユーザー900万人)のコミュニティを健全に運営するため、自然言語技術を応用したフィルタやツールを開発してリアルタイムに対応。ネガティブなイメージがある仕事だが実は技術的には凄く興味深い。
- CHEEBOW氏(twit):twit開発はTwitterAPIのバグとの戦い。たいへん。でもFollowerが増えてリア充。
- 松野徳大氏(Wassr):定期的に開く会議の余り時間でgdgdな会話を技術者間ですることで、いわゆる「喫煙室パターン」をタバコ吸わない人にも適応できる
- 松野徳大氏(モバイルファクトリー):Wii Fitを入力デバイスに、秋月電子で買った電光掲示板を出力デバイスにしたプレゼンを可能にする、プラガブルプレゼンテーションシステム。Wii Fitでジョギングするとスライドが進む。なんだかよく判らないけど凄かった。
- 竹迫良範氏(Shibuya.pm):Shibuya.pmの影響で様々な地域コミュニティが勃興してる。地域格差があるからこそビジネスになる。YAPCもやって来る。
- otsune氏:ネットから情報収集するなら、「機械にできることは機械にやらせる」の精神で極力自動化する。また情報をブラウズするツールは極力早いものを使う。マウスをクリックしている間も寿命は縮まっているのだ。
- 秋元裕樹氏(Asiajin):日本の情報を英語で発信する場合、正確な英語を書くことは全く問題ではなく、コミュニケーションを取れることの方が遙かに重要である。
- cho45氏:CodeReposというSubVersion共有リポジトリがある。ツボにハマると凄い勢いで共同開発が可能。
- あまのりょー氏(XPJUG/PFP):「巻き込まれるのが大好き」精神重要。社内勉強会に外部の人を招いて講習会するとか、社内でライトニングトークしてみんな巻き込んでしまえとかいう話。
ピンバック: せつないぶろぐ