2006/01/12

 

[Diary] Web1.0時代のブラウザでWeb2.0の世界を覗くとどうなるか

 現在、職場のイントラネット用の部門サイトのメンテナンス作業を行っているのですが、自分の勤務先はいまだに Netscape Navigator 4.x が「推奨ブラウザ」として現役で稼働している環境のため、NN4でブラウズできるページを作らないといけません。その一方、もう一つの推奨ブラウザであるInternet Explorerは、セキュリティの観点から最新のバージョンを導入することが義務づけられています。
 結果として、NN4とIE6の両方で問題なくブラウズできるサイトを作るという、たいへんに面倒くさいことをしないといけなくなる羽目に。

 NN4のCSS解釈の惨さっぷりについては今更なので書きませんが、HTMLに装飾タグを埋め込む手法が主流だったNNの時代とは違い、コンテンツとデザインの分離が常識(というか前提)となっている「Web2.0」時代には似つかわしくないブラウザであることだけは確かでしょう。
 仕事をしているうちにNN4独特のCSSに対するアクに強さっぷりに業を煮やしてしまい、ついカッとなって「Web1.0時代の権化であるNN4でWeb2.0なサイトにアクセスし、その非対応っぷりを鑑賞して溜飲を下げたい!」という衝動に駆られてしまいました。

 以下、NN4で「JavaScriptを有効にする」+「スタイルシートを有効にする」オプションを設定した状態で、Web2.0っぽいサイトを表示してみたテスト。

del.icio.us


(中略) 

 何もしなくてもヘルプ画像(what are these?)が表示されてしまっている以外は、野暮ったいながらも普通に表示されてます。
 ログインや一覧表示も問題なし。ブックマークはやってないので不明です。

Flickr

 

 ログインしようとすると、「Ooops!」とか表示されて失敗。ブラウザがCookieを食べてくれない、みたいな感じのメッセージが出ましたが理由は不明。
 そしてタグで検索して画像を表示させてみたところ、画像の一覧表示がめちゃめちゃに崩れていたり、ブラウザの下で開いていたエディタの一部が再描画されずに残ってしまったりといった現象が発生。20世紀の技術で作られたものでは、21世紀の技術には対応できないのだ! みたいな気分に(どんなだ)。

 Flickr名物のタグは、NN4では右の画像みたいな感じで整列されて表示されました。独特のゴジャゴジャ感がないので、ソーシャルタギングを売り物にしているFlickrらしさというか、タグで繋がる未来を予感させる Near Future! 的な雰囲気が表現できていません。
 Flickrは、最初からNN4でブラウズされることを想定していない作りになっているみたいですね。

はてなブックマーク

 Flickrよりも、タグがソレっぽくゴジャゴジャ表示されてて驚きました。表現の仕方が違うんでしょうか。
 はてなブックマークのトップページで記事の一覧が表示されないという現象が発生しましたが、ログインその他は問題なし(ブックマークはやってないので不明)。NN4にしては頑張ってるな! もうちょっとで21世紀! みたいな気概は感じることができました(エラそう)。

MM/Memo

 

 普通にアクセスすると、JavaScriptのファイルと思しきものを読み込もうとして 404 File Not Found が発生。
 「JavaScriptを有効にする」+「スタイルシートを有効にする」を両方とも外せば、(当然ですが)普通に表示されます。CSSが効かないので野暮ったいのは仕方ないですが。

 結論としては、NN4の全盛期だった時代から随分遠くに来てしまったんだなという気分になれました。
 同時に、CSSによる表現力の威力を実感。Flickrのタグ表示は縦に一覧表示されてもブラウズは可能なのですが、でもやっぱりあの独特のゴジャゴジャした感じで表示されるからこそ、「面白そう! クリックしてみてえ!」とみんな思うんじゃないんでしょうか。
 もしブラウザがNN4のレベルで停滞していたら、今のWeb2.0的な概念を持ったサイトは登場していなかったのではないか? と考えると、やはりこれからもブラウザの進歩は必要なんだなと実感した次第です。

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そういえば

lynxとかテキスト主体なブラウザにはもう意味不明な世界に突入してるんですかね。

Posted by Naoto at 2006/01/20 (Fri) 23:08:53

Web1.0時代のブラウザでWeb2.0の世界を覗くとどうなるか

昨年秋ごろからやたらあちこちで「Web2.0、Web2.0」という声が聞こえるようになってきて、すでにだいぶ食傷気味。

僕はそっちの世界(Webの構造を作り上げる世界)の人間ではないから

Posted by SPHERICALMUSIC at 2006/01/29 (Sun) 03:19:07
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