スタートアップ:目覚め前


 スタート時に名前を入力するが、今回は私のホームページのアイドルキャラ、「ジャン健太」(愛称ジャンくん)に安直に決定。理由なし。


 最初の1ヶ月間はまだゲームシステムにも慣れていないこともあり、「様子見」と称 して平日は一通りの勉強を無計画に行い、休みの日は友人とタベるか家でゴロ寝すると いう、まるで実生活さながらのリアルなだらけた日々を送る。
 そんなリアルダラケ男なものだから、詩織に「一緒に帰ろう」とか誘っても、当然な がら軽く断られてしまう。ゲームの中の友人である好雄に自分に対する詩織の好感度を 聞いてみたら、これも当然ながら低い(最初のうちはみんな低いんだけど)。

 これでは全然ときめかないではないか、という訳で、男を磨くには体育会系の 兄貴な部活動をしなければいけないという結論に達し、水泳部へ入部。やはり男は水泳 だろう。露出度高いし(意味浅し)。
 部活に入ると「部活」コマンドが実行可能になって能力を上げられるし、ま た体育会系の部では月に一度は強制的に部活動をやらされるので、嫌でも体育会系なパ ラメータ(運動、根性)が上昇する。
 それにつられたのか、ついに虹野 沙希(野球部のマネージャー)という女の子が我 らがジャン君の前に現れ、「野球やらない?」とか誘ってくるイベントも発生した。少 しは男が上がったに違いない。

 ようし時は満ちた! 行くのだジャン君! 詩織に電話して初デートにゴウゴウ!
 だがしかし、だがしかーし(大槻ケンヂ調でシャウト)!

 詩織「ごめんなさい、その日は用事が入っていて……」

 女の子が誘いを断る常套句を言われ、あえなくアタック失敗。
 電話口で泣くジャン君(すなわち私)。

 さらに、ショックから立ち直れないうちに、学生の定番行事期末テストの時期がやっ て来た。だが、今までリアルダラケな毎日を過ごしていたジャン君が都合よく良い成績 を取れるはずもなく、辛うじて補修を免れた程度の、かなり無残な成績に終る。

 ちなみに詩織は、このテストで学年トップの成績を収めた。
 この成績の落差が、そのまま今の二人の間の距離を、暗に物語っていたのであった。

 平成ダメ男と化してしまったジャン君に、明日はあるのか!
 続く。


[次回予告:黎明期/愛の目覚め・ジャン君に迫る謎の少女出現!]
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